Tori Amos / American Doll Posse

American Doll Posse (Bonus Dvd) (Spec)

American Doll Posse (Bonus Dvd) (Spec)

前作「The Beekeeper」から約2年ぶりにTori Amosの新譜がリリースされた。自分にとってTori Amosは全てのアルバムをコンプリートしているアーチストの1人なので、迷わず購入してみた。

今回のアルバムで驚異的なのは、その収録数で、通常盤でも全23曲収録と、まるでベストアルバムのようである。あまりに曲数が多いと、やたら短い曲ばかり収録されているのでは、とか、駄曲が多いのでは、なんて勘ぐりたくなるが、アルバム中で2分未満の曲は6曲(うち1分未満が2曲)なので、それらをカウントしないとしても17曲収録である。

しかも、曲数が多いだけでなく、各曲のクオリティがすばらしく高い。5人のアメリカ人女性を主人公にしたというアルバムコンセプトもあってか、Tori Amosお得意ピアノ弾き語りの美しいバラードもあれば、ディストーション・ギターをフューチャーしたオルタナロックな楽曲もあったりで、2000年以降にリリースされたToriのアルバムの中でもひときわバラエティが幅広いように思う。バラエティが豊富でアルバム全体に起伏がある分、ここ数年のアルバムに比べてかなり聞き易くなった気もするし(決してPOP過ぎるわけでない)、ひょっとして今回はわりとセールスも伸びるのでは?そんな期待もしたくなる*1

正直、「Scarlet's Walk」以降のToriは、「ちょっと地味かなぁ。やっぱり天才肌の人もベテランになると落ち着くのね」なんて思ってたけど、今回のアルバムを聞くと、まだまだ創作意欲は盛んな様子。未確認情報だけど、アルバム発売に伴いワールドツアーも予定しているようで、ひょっとすると日本公演もありえるかもしれない。もし実現すれば、これまでのキャリアを総括した素晴らしいライブに違いないと勝手に予想。現時点では、「American Doll Posse」の国内盤発売予定はないみたいだけど、来日公演が実現するかどうかは、国内盤発売の有無も影響が大きい気がするので*2、ぜひ国内のメーカー(SME?)にもアルバムリリースを決定してもらい、来日公演へと結びつけて欲しいものです。

ちなみに、最近のToriのアルバムがそうであるように、今作もボーナスDVD付きとCDのみの通常盤でリリースされており、オンラインのショプではHMVでは通常盤しか扱っていなかったので、手っ取り早くボーナスDVD付を入手したい場合、アマゾンでの購入がおすすめです。
DVDの内容は、ボーナストラックの「my posse can do」*3、Toriがアルバムで演じる5人の女性(うち一人はTori自身)の撮影風景が5分程度、トータル8分程度なので、DVD付きの価格3,501円と通常盤2,085円との価格差を考えると、ファン以外の人は通常盤を購入したほうが良いかも、ですね。

*1:というか、最近のToriのアルバムセールスって、いったいどうなんだろ。アメリカでは売れているのかなぁ。。。。

*2:新人さんの場合、来日が決まって国内盤が急遽リリースなんてパターンもあるけど

*3:なぜかCDに入っていない。かといってPVでもない。せっかくなんだからCDに入れて欲しかった。おかげでボートラのリッピングができん