Zero 7 / the garden KCRWヘビーローテーションに物思う

Zero7の新作「the garden」がやっとアマゾンから届いた。「やっと」と言っても、6/6が発売日(英国では5/22)なので、ぜんぜん「やっと」ではないのだけど、けっこう前に予約して、値段が下がったり上がったり通常盤で予約し直したりしたものだから、なんだかずいぶん待たされた気がする。
してその内容だけど、これがかなりいい。simple thingsも良かったけど、今回もそうとう良い。まるで甘過ぎない生クリームのようなサウンドにセンスのよいトッピング(ボーカル)がのって、それはもう極上サウンドマジックって感じである。我ながらよく分からない表現だが、ともかくいい。AIRとかCinematic Orchestraあたりが好きな人にはぜひとも聞いてもらいたいアルバムである。

Garden (Dig)

Garden (Dig)

ところで、このthe garden、かれこれ1ヶ月前くらいから、ネットラジオKCRWヘビーローテーションになっているようで、発売されたばかりなのに「お、この曲知ってる」というのが、3、4曲はあった。通常、ヘビーローテーションといえば、シングル1曲が頻繁にかかる程度だが、KCRWでのZero 7の扱いは、一曲どころかアルバム全体をまんべんなく選曲していたようだ。
KCRWでよくかかる曲って、いったいどのような過程を経て選ばれているのだろうか。おそらく世界中のレーベルから膨大な数のサンプル盤が日々送られてくるだろうことは想像に難くないが、日本のラジオ局みたいにレコードメーカーのプロモーターがイチオシ盤をうるさく宣伝してくるわけでもないだろうし(してくるのかもしれないけど)、市場の売り上げ状況を見て判断しているわけでもないだろう。そんな中で、発売日前の数あるサンプルの中から、これだ!という一枚を選ぶのは決して楽な作業じゃないと思う。きっと自局の選曲にかなりのプライドを持っているんだろうな、などとちょっと感心したりした。
ちなみに、最近、イギリスで大ブレイク中のGnarls Barkleyも超ヘビーローテションで、シングルにもなったヒット曲「Crazy」は、Gnarls Barkley以外の手によると思われるアコースティックバージョンまでオンエアされていた(Gnarls BarkleyによるCrazyライブバージョンかも?)。けっこう渋くて良さげなアレンジだったので、収録アルバムを米国アマゾンへのリンクで検索してみたが、結果は「該当商品無し」。アマゾンでは、発売日前であっても早ければ1ヶ月前から商品がデータベースに反映されていたりするものだけど、それでも該当しない曲って、どんだけマニアックな音源なんだろう。
気に入った曲がすぐに入手できないのはもどかしいけれど、センスの良い未知の音源をいつでも手軽に聞くことのできるKCRWは、自分にとって今や欠かせない音楽情報ソースになりつつある。