エルデンリング(macOS BootCamp環境)雑感とデモンズソウル

発表当初から気になっていたエルデンリング、かなり評判良さそうなのでSteam版を購入してみた。

なお、動作環境はiMac2017(メモリ:32GB、Radeon Pro 580 8 GB)のBoot Campで、macOSと言えばM1の昨今では甚だ時代遅れ感は否めないのだけど、ここ2年プレイしまくったFallout76に比べても、ロード時間は短い、グラフィックは美麗、フリーズはほぼ無い(55時間で1回)と感動的な結果だった。

購入前の懸念点として、Intel MacBoot Campでは最新のWinゲームは厳しいのでは?と思ってたのだけれど、エルデンリングSteam版の出来がいいのか、もしくはiMac2017の性能が思いの外いいのか、まだまだIntel Macは使えるのだなと実感するよい機会になった。

もし「Intel MacBoot Campでエルデンリングやりたい!」と思うような奇特な人がいるなら、そこそこメモリ詰んでればまったく問題ないですよ、とお伝えしたい。

で、エルデンリングなのだけど、これがたいへん楽しい。

ボスいや雑魚でさえアホみたいに強くて持ち金(経験値)全て失って心が折れたとしても、美麗かつ広大なオープンワールドで心を虚無に放浪(小銭&素材稼ぎ&俺TUEEE)していると、ついつい頭を空っぽにして長時間プレイしてしまう。もはや死にゲーにはオープンワールドは必須なんじゃないかと思えてくる相性の良さだと思う。

あと、ゲーム開始当初、侍の盾無しプレイをしていて散々YOU DIEDしまくったのだけど、その度に思い出したのが、なぜかデモンズソウルの「嵐の祭祀場」での経験値稼ぎと対人戦だった。

「短剣でパリィさえ出来れば、こんな敵には負けないのに…」とか、ダクソ3やってなくて戦技さえ活用できてなかったことを考えるとただの負け惜しみだし、ダークソウルも2までやってるはずなのに、なぜか思い出すのはデモンズのシーンばかり。

今このタイミングでデモンズをやれば、きっと不満しか出てこないし、ダークソウルも3までやれよって話なんですけど、個人的には、やっぱりダクソよりデモンズなんだよなと。
ダクソ1、2もそこそこ面白かった記憶はあるけど、個人的にはダクソにはデモンズほどのインパクトは残っていないことをエルデンリングをプレイして再確認した。

ずいぶん偏った思い出補正かもしれないけど、それに応えてくれたフロム・ソフトウェア開発陣はやっぱり素晴らしいし、こんなゲームを開発する機会を設けてくれた事を思えば、販売がバンナムでおま値なのも仕方ないかなと思わせる出来でした。

 

MacでFallout76雑感

発売から1年以上経過した今年になって、今さらFallout76(しかもMacで)を始めてみた。

購入したのは5月末。コロナで自宅勤務になってから2ヶ月後くらいだろうか。きっと、自宅のパソコンの前に座る時間が増えて「あぁMacでゲームやりてぇなぁ」熱が高まった結果なんだろう。PS4でやればいいものを、わざわざMacのBootCampを設定、新規でWinodws10のライセンスまで購入してしまった。

ちなみに、自宅のMacには以前からこれまたゲーム目的でParallels Desktopがインストールしてあって、Borderlands2とPre-Sequel、WarnerゲームのMadmax、信長の野望(創造)とかやってたんだけど、SteamでFallout76が期間限定無料配信されてたので試しにインストールしてみた結果、動作が激重でまったくゲームにならなかった。

メモリの設定など変えて何とかまともに動かないか色々と試した挙句、Windowsが起動不可になるという事態に。なんだか納得いかないので勢いでBootCamp設定→ゲーム自体も購入の流れに…。まんまと期間限定配信の罠に嵌ってしまったようだ。

ボダランとかMadmaxもわりとグラフィックでメモリー使いそうなゲームなのにFallout76だとまったく話にならないのは、やっぱりネットゲームだから、だろうか。

ちなみに、WarnerゲームのMadmaxは、いわゆる箱庭お使いゲーでゲーム的には難点もあるけど、グラフィックがとても綺麗で、マッドマックス怒りのデス・ロードと関係のあるシナリオも出来がよかった。胸に秘めた虚無感と共にV8インターセプターによく似た改造車で荒野を疾走したい人にはぜひともお薦めのゲームです。

閑話休題

で、MacでFallout76なんだけど、まずは自宅のMacスペック。

  • iMac2017
  • OSはCatalina
  • intel Core i7 4.2GHz
  • メモリ32GB
  • グラフィックRadeon Pro 580 8GB

このスペックがゲームやる上で十分なのかどうなのか正直よくわからんけど、体感的にはほぼ問題ない印象。ネットワークのラグで敵に弾が当たらない等の症状があるけど、マシン環境が原因で動作が重くてゲームできない、ということはない。

キーボードとマウスの操作が不便なのでPS4のコントローラー使うようにしたら、PS4との違いは、仕事の延長でゲームができるのか、それともテレビの前に移動しないといけないか、くらいの差になった。

ただ、以下の一部動作については常にゲームがフリーズしてしまう。

  • ゲーム開始時のキャラクター選択を選択するとフリーズ。なので、別キャラが作成できない。
  • ゲーム内でスクリーンショットを保存できるのだけど、これのギャラリー機能で画像を見るとフリーズ。画像見れるのは画像一覧とローディング画面のみ。

以上の不具合がおま環なのか、それともBootCampだからなのかは不明。なんとなくWindows内のファイルアクセスに関係するっぽいのでディレクトリ認証とかの問題なんだろうか。

どちらもゲームをやること自体に大きな影響ないので今のところたいして問題ないのだけど、能力値の振り直しが普通にやると大変なんで別キャラは作りたかったかな。

にしても、Fallout76、発売当初の不評から「どうなんだろうなぁ」とか勘ぐってたけど、今年になって導入されたWastelandersアップデートのおかげなのか、細かいバグはありつつもFallout3とか4が好きならきっと気に入るだろうと(個人的には思う)レベルの楽しさで、すっかり仕事後そのままMacの前に座って増えていくばかりの荷物の断捨離とデイリークエスト(デイリーオプスおもしろい)をこなすのが日課になってしまった。

これからB.O.S.のNPCやクエストも増えるそうだし、自宅勤務も長引きそうだし、しばらくの間は仕事後のFallout76がやめられなそう。PS5はたぶん買わない。

ついに終わるGoogleリーダーと久々のBylineが安定して使いやすい件

ついに明日の7/1を持ってGoogleリーダーがサービス終了となってしまう。
前にも書いたけどGoogleリーダーは使い易いRSSリーダーというだけでなく、Webアーカイブと自分の読んだfeedの検索機能が地味に気に入っていたので、なかなかこれに替わるサービスは難しいだろうなぁと思っていたのだけど、巷でも話題になっているfeedlyDiggFacebookやまさかのAOLのリーダーサービス開始などニュースリーダー界隈が俄然盛り上がってきているので、以前、伊藤直也さんが言及していたように「Google Reader終了で、情報収集ツールは進化」してきたなぁと、個人的にはちょっと嬉しかったりもする。
問題は、「さて明日以降、どのサービスを使っていくか」ということなんだけど、使えるニュースリーダーの必須要件としてデバイスを固定せずにfeedの未読管理をしっかりできて、なおかつ自分の使っているWebサービスとの連携がスムーズな点ということを考えると、やっぱりFeedly以外にはないだろうと思う。DiggやAOLなどが未だ完全にリーダーの機能を発揮できていない現状で、ここまで完成度を高めたFeedlyはすごい。Googleリーダーの終了を予測して移行計画を「プロジェクト ノルマンディー」と大仰なネーミングを付けたのも納得の完成度だと思う。すばらしい。
ただひとつ不満を言わせてもらえば、これまで愛用してきたReederのFeedlyサポートがちょっと遅れていることだけど(遅れているだけでサポートはするとReeder側でも名言している)、Reederを愛用する前に使っていたBylineもついこの前のアップデートでFeedlyサポートを実装してきたので久々に使ってみた。

アップデートで、RSSリーダーAppというよりFeedly専用RSSリーダーAppになったと言っていいByline(以前もGoogleリーダー専用ではあったけど)、記事の読み易さや同期のスムーズさはもちろん以前のままだし、フィード同期の時点でデータをローカル保存するのでフォルダを変更してもロードが発生しない点など、Feedly公式Appよりも使い易いなと感じた。

Reederをメインにしてからは、「全て既読」ボタンの配置や元データへのリンクの仕方、次記事への誘導など、UI的な側面からすっかりReederユーザーになっていたけど、しばらくFeedlyiOS版を使ってから久々にBylineで記事を読んでみたら、ちょっとした不満は残るものの安定の読み易さで、ちょっと嬉しくなった。かなり前のアップデートでサポートされた記事の要約しかないフィードを全文キャッシュしてくれる機能(WebページかInstapaper Mobilizerかを選べる)も地味に便利かもしれない。

ちなみに、この「自動キャッシュ機能」、デフォルトでそのまま使うと同期が遅くなる原因になるかもしれないので、少しでも同期を早くするなら、オフにするか、選択記事だけにするか、もしくは「モバイル向けデザイン」(Instapaper Mobilizer)にすることを推奨。

Instapaper Mobilizerにする設定は、画面右上の「設定」ボタンから

  • キャッシュの「Webページ」を選択
  • 「モバイル向けデザイン」をオン
  • キャッシュするフィードを選択するのが面倒な場合は、「自動でキャッシュするコンテンツ」で「すべて」をオン
  • スター付き記事をキャッシュしたい場合は「あとで読む」をオン
  • 「フィードごとのキャッシュ設定」を適宜選択
  • 自動選択の場合、選択されたフィードに薄い色のチェックが付くので不要なフィードは再度選択して×に
  • 手動でフィードを選択すると濃い色のチェックマークが付く(自動キャッシュ機能は記事の判定制度がいまいちなので、手動のほうがいいかも)

キャッシュ機能が不要な場合は上記を全てオフにすると同期が早くてとってもスムーズ。キャッシュ項目の「Wi-Fi時のみ」と「画像」も、地下鉄でも電波が届くようになった今は個人的にはあまり意味ないと思うので全てオフがいいと思う。

Googleリーダーのサービス終了が発表された時はかなり残念な気持ちなったものだけど、結果的にニュースリーダーの選択肢が広がったのでむしろ良かったのかなぁとも思う。ただし、習慣的になっているWeb上での行動はあまりクラウド依存にしないほうがいいなぁという課題は残るのだけど。

ReederでGoogleリーダーのローカルインポート機能に思う個人的にGoogleリーダーが素晴らしかったと思うところ

Google Readerが衝撃のサービス終了を発表してから、いろいろとRSSリーダー界隈で動きがあったわけですけど、個人的にかなりお気に入りのiPhone Appの「Reeder」も「Googleリーダーと一緒に死にはしない」と男気ある発言をしてから、先日のアップデートでついにローカルのfeed登録ができるようになりました。

Reeder - Silvio Rizzi


アップデート直後はfeedごとの単体登録かと勝手に思って「Google リーダーからインポートできたらアドオンでも買う」とかほざいてましたけど、実は最初からインポート可能だったんですね。すばらしい。
早速、自分のGoogleリーダーから登録feedをインポートしたわけですけど、登録数が318とかあって同期がものすごい遅いわけです。WiFi回線でも同期だけで2分くらいかかってしまう。登録したfeedを一つ一つ読みに行くわけだから当たり前っちゃあ当たり前なんですけど(逆に、feedを直接読みに行く分、Googleリーダーよりfeed取得が早いというメリットもあるんだけども)。
これがGoogleリーダー経由なら読みに行く先はGoogleのサーバーだけだから、どんだけfeed登録してもそんなに同期が遅くならないわけで、この「サーバに膨大なデータ溜め込んで、そこから配信する」ってのが今後のRSSリーダーサービスの個人的ポイントであり、回線や保守のこと考えると中々に難しいテーマなのかなぁとか関係者でもない1ユーザーの分際で勝手に思ったりしてます。

GoogleリーダーはWebアーカイブ

あとGoogleリーダーで勿体ないなぁと思うのは、「溜め込んだデータをいつまでも持ってる」とこ。消えたブログの過去データも誰かが登録していた日まで遡ってしっかり保存してある。たとえリンク先がnot foundだったとしてもです。つまりRSSリーダーのみならずWebアーカイブ機能も併せ持っていたわけですね。膨大なアーカイブを検索機能付きで使えるって(検索機能はしょぼいけど)、便利すぎる。
膨大なfeedを巡回して、少なくなったとはいえこれまたかなりの数の(しかも頻繁な)ユーザーリクエストに応えつつ、消えたWebページのデータも保存、これで無料とは、なんと男気溢れるサービスだったことか。すばらしい。
7月にはこの膨大なfeedアーカイブも見れなくなるわけでなんとも残念すぎる。てっきりGoogleはこのアーカイブデータを資産として持ち続けるためにもGoogleリーダーは惰性で続けてくれるのかなぁとか思ってたけど、さすがにボランティア精神が旺盛すぎるサービスだったみたいですね。果たして、今まで溜め込まれたデータはどうなるのか。7月までに気になるfeedだけでもサルベージできたりしないのか、気になるところです。

ReederのGoogleリーダー・インポート使うならインポート直前にfeedを整理

というわけで、アーカイブ的な使い方も出来るならと、更新してないfeedだってもちろん溜めっぱなしにしていたGoogleリーダーだけど、ReederでローカルのインポートしてもfeedのURLがインポートされるだけで過去のデータまでは入らないので、iPhone専用ローカルRSSリーダーとして使うならReederにインポートする前に思い切ってfeedの数は厳選したほうが良さそう。むしろ使い方を特定のfeed閲覧に特化して(News系だけとか)、個別のfeed登録のほうが使い方としては正解なのかもしれない。

Reederのローカルインポート機能はまだ開発中らしいので、これから何か驚きの新機能が付くかもしれないけど、「同期時にfeedを個別に読みいく」って点だけはどうしようもないだろうなぁ。

タランチュラの千の涙 / Dengue Fever

Cannibal Courtship

Cannibal Courtship

  • アーティスト:Dengue Fever
  • 発売日: 2011/04/19
  • メディア: CD
Dengue Fever、直訳するとデング熱、なんだかすごいバンド名だけどバンドに合った素敵な名前だと思う。このバンドが目指すところのアメリカ発カンボジンアン・ロックには、たしかにデング熱のような抗い難い魅力がある。
Dengue Feverはロス出身のインディー系6人組ロックバンド。ボーカルのChhom Nimolはカンボジア出身の女性シンガーで、Wikipediaによればメンバーがリトルプノンペン(カリフォルニア)のナイトクラブでスカウトしてきたらしい。
この強烈なインパクトを持つバンドの個性は、彼女のボーカルに因るところが大きい。艶やかな声とゆったりとしたビブラートを多用した歌唱法は、声を聞くだけで東南アジア以外のどこでもない雰囲気を醸し出す。どうやら母国カンボジアで「プロのカラオケ歌手」として有名だったというから、日本でいうところの「やたら歌が上手なモノマネ歌手」みたいなポジションだったのだろうか。
母国カンボジアから渡米するまでには色々とドラマがあったようで、彼女が里帰りする様子がドキュメンタリー映画として2007年に公開されている。
Sleepwalking Through the Mekong (2007) - IMDb
決して興行的に成功したとは言えないだろうけど、見た人の評価は高いし、映画のスクリーンショットを見てるだけでもバンドの演奏がカンボジアのライブで素晴らしい熱を発している様子がうかがえる。自国出身の歌手が「かの国アメリカ」でそれなりの成功を納めて錦を飾るといようなドラマもありそうで興味深い。日本語字幕のDVDが発売されるなどまず期待できないけど、機会があればぜひ見てみたいと思う。
以下は同映画のサントラで、Dengue Feverの曲だけでなくカンボジアン・ロックや現地の子どもの歌声なども収録されている。
ちなみに、このエントリーのタイトルにした「タランチュラの千の涙」というのは、この映画のサントラに納められた曲のタイトルを自分が勝手に訳したもので、彼等の曲の中でも1、2を争う出来映えの曲だ。
iTunesだかどこかのレビューで「タランティーノのB級アクション映画で、サングラスをかけた女性がマシンガン片手に颯爽と登場するシーンでかかりそう」とか書いてあったけど、まさにそんな雰囲気で、テンション上がりつつもディレイかかりまくりのボーカルでナチュラルトリップも期待できそうな、なんともサイケな一曲である。以下の公式サイトで視聴できるので興味ある人はぜひ聴いてみてほしい。

DENGUE FEVER - Listen

ついついボーカルのChhom Nimolの個性に目が行きがちなDengue Feverだけど、そのサウンドの軸になるのは中心メンバーのHoltzman兄弟が熱烈なカンボジアン・ロックファンであることが大きいようだ。バンド結成当初、わざわざクメール語で歌えるシンガーを探していたということだし、自分たちの手でカンボジアン・ロックを復興させるというのが彼等の目標なんだろう。
1960年以後、クメール・ルージュにより政情が不安定になり、ロックのような娯楽文化の発展が途絶えてしまったであろうことを考えると、ただただ理想のバンドサウンドを追求した結果以上の意図がうっすらと見えてくるような気がしないでもない。
そうしたカンボジアン・ロック復興の一環なのか、バンドのオリジナルアルバム以外に、Dengue Fever名義で1960年〜1970年初期のカンボジアン・ロック・コンピも出していて、これがまたいい。

Dengue Fever Presents: Electric Cambodia

Dengue Fever Presents: Electric Cambodia

チープなサウンドで曲の構成もワンパターンではあるけど、音の悪さまで含めて全体の雰囲気がすごく魅力的で、なぜか聴き入ってしまう。端的に表現すれば「郷愁ロックサウンド」とでも言おうか。もしかすると、アジア人として自分のDNAに刷り込まれた何かが、こうしたサウンドに自分を惹き付けるのかもしれない。そんな言いようの無い魅力がカンボジアン・ロックにはある。

Facebookはやっぱり恐かった

少し前に、久しぶりにFacebookにログインしてみた。
メディアとしてのインターネットはかなり好きだし、インターネットの未来はまだまだ捨てたもんでないと思っているけれど、FacebookmixiなどSNS系のコミュニケーションツールというのは、どうにも馴染めない。もちろん、モバゲもGREEも、たとえいまやiPhoneでそれなりに遊べるとしても、まったくやる気が起きない。
なぜ馴染めないのか? 自分のネットに対するスタンスが、旧来のメディアに対するそれと同じだからなのか、それとも俺が引き蘢り傾向の隠れコミュニケーション障害だからなのか。もしくは、とにかく「参加」が大嫌いな天の邪鬼だからなのか。
自分でもよく理由は分からないし、これ以上あまり考えようとも思わないけど、久しぶりにログインしてみたFacebookは、やっぱり直感的に「ああ、俺はここに居ちゃいけないなぁ」という妙なプレッシャーを感じる場所だった。その感覚は「ちょっと恐い」というものに近いと思う。ネット恐い。初めて2chにアクセスした人が感じるようなまさにそんな感じだ。
「お友達ですか?」とか言いながら知らない人の顔写真を送りつけてくるFacebookだけど、あれ、送られている本人はいったいどう思っているのだろうか。そもそも、見知らぬ他人に友達関係が公開されてしまっていることを認識しているのだろうか。
知らない他人に自分の趣味アイコン画像(Fallout3のB.O.S.とか)や間抜けに引きつった笑顔のリアル顔写真を、これまた知らない間に公開されているなど、俺だったら出来る限り遠慮願いたい。
たぶん、いわゆる自意識過剰ってやつなんだろうと思う。もしくは自己評価が低過ぎて他人に見られる自分が許せないとか何とかかんとか。いづれにせよ、無意識のうちに自分を曝け出すことに恐怖を感じる俺には、ああしたサイトに己の個人情報を登録するなぞ到底楽しめない。自分のよく見える部分だけ載せてそれなりに体裁を整えられる人はまだいい。常に人生迷走の連続である我が身では、捏造投稿でもしない限りそんな芸当できやしない。
それにしても、例え自分の場合は極端な心的引き蘢り傾向からFacebookを恐れているのだとしても、GmailやらローカルPCのアドレス帳からメールアドレスをインポートすることが、結果、見知らぬ他人にプロフィールを公開することになると知れば、誰しもあまりいい気分はしないんじゃないんだろうか。それとも、「友達の友達だからOK」という、たいへん前向きかつオープンな気風というのが既にこの日本のインターネットでもスタンダードになりつつあるのだろうか。
俺は、そうした知人や友人(長らく会っていない)に「お前、君、あなたの友人関係が、アドレス帳にメアドが載っているだけの【顔見知り程度の人間】に筒抜けですよ」と警告してあげたほうがいいのだろうか。しかし、それを警告すると、自分は、その知人・友人にとって「勝手に人間関係を詮索したアンモラルな人間」ということになってしまう。なんと恐ろしいことだろう。
こんな俺にとって、Facebookやってないと就職活動も満足にできんとか、Facebook上で200名以上の友達がいる学生は一次面接免除とか、会社説明会行ったらそこの社員から友達申請来るとか、まったくもって意味不明であり気違い沙汰である。なんで勤務先に上記のような友人関係まで公開しなきゃいかんのだろう。もし就職活動専用のアカウント作ったとしても、「この人、アクティビティ低いなぁ」とか言われて評価下がっちゃうのだろうか。バカじゃないだろうか。
数少ないリアル人間関係でもいっぱいいっぱいな俺には、Facebookの活用なぞ夢のまた夢であるので、またしばらく「こんにちは。最近Facebookをあまりご利用いただいていないようです。」とメールしてもらうことにしようと思う。